「CR牙狼 GS翔」(サンセイR&D)は、MAX牙狼の思い出に浸りつつもうあの時代は戻ってこないんだという現実を突きつけられるセンチメンタルな台といえる
圧倒的な筐体の存在感と、
通常演出の泉谷しげるが嫌いになりそうなことで有名な「CR牙狼 GS翔」(サンセイR&D)ですが、

ST中は牙狼シリーズを継承した77%を再現しており、いままでの牙狼感を味わえるのが魅力だ。

しかし、本機にも残念なところがある。
スペック的に「CR巨人の星」(サンセイR&D)や、「CR仄暗い水の底から」(藤商事)に採用されていた通常図柄混じりのSTということをわきまえた演出になっていない点だ。

これまでの牙狼シリーズは、ST中の当たりは即、脳汁だったことに比べ、今回はのST中の当たりは素直に脳汁が出せない複雑な心境に陥る見せ方になってしまっている。

あのたいそうな剣をぶっ刺して、お面が虹色に光って、けたたましい効果音が鳴り響いてもなお、すみません通常図柄でしたということがある見せ方だ。

これに対して「CRリング 終焉の刻」(藤商事)のST中の通常図柄当たりの見せ方は心得ている。
通常図柄揃っちゃうよー的な専用演出をちゃんと用意しているからだ。
これなら安心して、女子高生を脅かす貞子や、いきなり落下する手に脳汁を出すことができる。

また、ST中の通常大当り中は、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番 変ロ短調が、これまでの緊張感とは全然違うゆったりとした感じで流れ始め、なぜか通常だったけど、まあ2000発とれたしいいでしょ。仕方ないよね。というような気持ちに切り替えさせられてしまう。
この辺りに藤商事開発陣の優しさが垣間見える。

とにかく、今回の件で得られた教訓は牙狼っぽいSTを遊ぶことはできるけど、それは幻想にすぎず、もう帰ってこない過ぎ去りしMAX全盛期の思い出に浸りながら、リハビリ的にすごし、やがては離れていくファンも多いであろうことだ。

あと前は一箱プラス時短100回だった初当りの出玉が400発程度なのもだいぶ影響してるよね。

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